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黎明期に中国へ

【いち早く中国に渡ったポリウレアスプレーエラストマー技術】
米国で生まれた100%固体ポリウレアスプレーエラストマー技術を最も利用している国があります。実はお隣の国、中国なのです。1995年化学工業省海洋塗料研究所(現 中国科学院海洋化学研究所)のシニアエンジニアとして高分子材料の研究に従事していた黄微波博士(Dr. Weibo Huang)はポリウレアの論文を発見し、直感的にポリウレアの優れた性能に惹かれ、「ポリウレアの父」と称されるDudley氏にすぐに連絡をとりました。手紙のやりとりの中でしたが二人は意気投合し、Dudley氏は黄微波博士のポリウレア技術研究を強力にバックアップしていきました。(同じ信念を持つ二人は生涯を通じた友人となっています。)

【Dudley氏と黄微波博士】
海洋科学研究所の当時の所長 丁德富氏が革新的な考え方を持つリーダーだったことも幸いし、黄微波博士のポリウレア技術研究は研究所の正式なユニットとして研究支援を受けることになりました。1998年Dudley氏は黄微波博士の招聘で研究所を訪れ、中国の有識者達に100%固体ポリウレアスプレーエラストマー技術を直接紹介する講演を行い、黄微波博士のプロジェクトが全中国に知られるきっかけとなりました。Dudley氏の講演が行われた1998年9月18日は中国における本技術の生誕日となりました。したがって2018年9月18日に20周年の記念式典が催されたところです。

黄微波博士は科学的・技術的な追求と経済的効果の両面を追求できる希有な研究者で、ポリウレア研究に着手する以前からの業績が評価され1994年に国立化学技術賞を受賞し、若くしてシニアエンジニアに昇格しています。その姿勢を変えることなく、黄微波博士は1995年以来、一貫して100%固体ポリウレアスプレーエラストマー技術を現場で実装することを前提に研究開発を重ねていきました。